SDGsシンポジウム「持続可能な社会に向けた地域からのアクション」開催結果
■テ ー マ 持続可能な社会にむけた地域からのアクション
国連アジェンダ持続可能な開発目標SDGsをどう使う!?
■日 時 2017年9月3日(日) 13:00~17:00
■場 所 古典芸能伝承の館 碧水園(宮城県白石市)
■主 催 NPO法人環境会議所東北、みやぎグリーン購入ネットワーク
■共 催 一般社団法人産業環境管理協会、東北地方ESD活動支援センター
■協 力 白石ユネスコ協会
■協 賛 損保ジャパン日本興亜環境財団
■参加者 60名
開 催 内 容
■概要
2015年、持続可能な社会の形成に向けた世界共通の目標としてSDGs(持続可能な17の開発目標)が掲げられました。
今回、宮城県白石市で行われたシンポジウムでは、実際に持続可能な社会、循環型社会形成につながる活動を展開する企業・NPOに自社の活動についてご講演頂きました。また、シンポジウム後半には各講演者を交え、「住み続けられるまちづくり」をテーマにしたパネルディスカッションが行われました。
■基調講演「世界が一致した共通目標SDGs〜企業と地域はいま何をすべきか?」
講演者:佐藤博之氏(アミタ株式会社 代表取締役
佐藤氏からは基調講演としてSDGsの歴史や誕生の背景について説明があり、その後にSDGsと関連した自社と南三陸町が共同で取り組む地域づくりについてのお話がありました。
南三陸町では、森林資源のエネルギー化やバイオガス施設「南三陸BIO」が稼働し、生ごみやし尿汚泥といった有機系廃棄物の熱や電気エネルギー、液体肥料への変換ご行われていること、そしてそれが、地域内での資源循環や災害に強いまちづくりにつながっていることが紹介されました。
■活動紹介@「持続可能(サステナブル)な環境と経営活動〜坂元植林の家づくり、200年の森づくり〜」
講演者:大沼毅彦氏(株式会社サカモト坂元植林の家 代表取締役)
大沼氏からは自社が目指す、「絆」を大切にして森づくり・地域づくりについてのお話がありました。
植林、育林、伐採、利用のサイクルからを確立し、持続可能な事業が展開されていることや、その他にも森林体験ツアーの開催や、家づくりの際に依頼者ご家族に大黒柱となる木を選んでもらい目の前で伐採するといったユニークな取り組みについての紹介がありました。
■活動紹介A「Made in 白石市 石から始まるグローバルな素材革命」
講演者:笹木隆之氏(株式会社TBM 執行役員)
開催地白石市に工場を置く株式会社TBMの笹木氏からは、自社が開発する新素材「LIMEX」についての紹介がありました。
LIMEXは、原料である石灰石の埋蔵量が豊富であることや、製品の製造過程における水の使用量を大幅に削減できることから環境負荷の低い素材だと言われています。LIMEXが従来の紙やプラスチックの生産における木材や石油の代替素材として期待されていること、そして地域から世界に向けて事業を展開していく、といったお話がありました。
■活動紹介B「SDGsNo.15〜Life on Land〜から見えてくる誰も置き去りにしない社会」
講演者:海藤節生氏(NPO法人水守の郷・七ヶ宿 理事長)
海藤氏からは、NPOが取り組む森づくり活動や、山の中での体験を通した教育活動についての紹介がありました。
「誰も置き去りにしない世界」の実現に向けて、ただ開発を行うのではなく、自然の保全と利用を同時に行っていくことの重要性についてご講演頂きました。
■パネルディスカッション「SDGs目標11 住み続けられるまちづくりの実現に向けて」
ファシリテーター:壁谷武久氏(一般社団法人産業環境管理協会 地域・産業支援センター所長)
パネリスト:佐藤博之氏、大沼毅彦氏、笹木隆之氏、海藤節生氏
パネルディスカッションでは、各企業・NPOが地域に根差した事業展開していることもあり、活発な議論が行われました。人と人、人と自然の距離が近くそして地域の課題を地域全体で解決する町、都市を踏襲せず地域の特色を活かし、地域のニーズに則した町が「住み続けられるまち」であり、ディスカッションの最中には会場からも拍手が起こる等、地域に住む人にとって共感のできる内容になりました。
■お問い合わせ
NPO法人環境会議所東北
〒981-3121 仙台市泉区上谷刈3−10−6
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E-mail:
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